JEC企画協力 日本弁護士連合会 人権擁護大会プレシンポジウム 「福島原発事故被害の補償・救済はこれでよいか?」

2013年6月8日(土) 弁護士会館2階クレオにて

 このたび、福島原発事故被害の損害賠償をめぐる現実に焦点を当てた、特別シンポジウムが開催されました。定員120名の会場に、180名を超える多数の参加者が集まり、大盛会に終えることができました。

開会挨拶

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主催者を代表して挨拶する日本弁護士連合会副会長の松田氏

第1部 基調報告・問題提起基調報告

基調報告:「福島原発事故の損害賠償の法理をどう考えるか」
淡路剛久氏(立教大学名誉教授、日本環境会議理事長)

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従来の損害論を振り返ったうえで、今回の福島原発事故では実態として存在する被害を
そのまま損害として把握する必要性があると問題提起する淡路氏

問題提起①:
早川篤雄氏(福島原発避難者訴訟原告団団長)
金井直子氏(福島原発避難者訴訟原告団事務局長)

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福島原発事故によって奪われた生活と将来について具体的に示し、被害の責任を徹底的に追及することを求める早川氏
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被害に真摯に向き合わない、国や東京電力の姿勢を指摘し、シンポジウム参加者に現地を訪問し、被害者の声を直接聞いてほしいと訴える金井氏

問題提起②:「原発事故損害賠償請求に関する弁護士の具体的取り組み」
小海範亮氏(弁護士,東日本大震災による原発事故被災者支援弁護団事務局次長)

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原発事故損害賠償請求の具体的取り組みとして、ADR申立の位置づけや成果、課題について報告する小海氏

問題提起③:「福島原発事故被害の実態と補償・救済をめぐって
--『ふるさとの喪失』を中心に」
除本理史氏(大阪市立大学教授、日本環境会議常務理事)

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福島原発事故によって生じた「ふるさとの喪失」を精神的苦痛と「実体的」被害の観点から整理し、賠償と原状回復をどのように考えるか問題提起する除本氏

第2部 パネルディスカッション

【コーディネーター】 寺西俊一氏(一橋大学教授、日本環境会議事務局長)
【パネリスト】 淡路剛久氏、除本理史氏、小海範亮氏、小島延夫氏(弁護士・原子力損害賠償紛争解決センター仲介委員)

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日本環境会議・東日本多重災害復興再生政策検討委員会のこれまでの取り組みと、本シンポジウムの開催趣旨について話す寺西氏
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原子力損害賠償紛争解決センターでの実務と被害救済について事例を交えながら示し、これまでの成果と課題を話す小島氏


北海道から九州の水俣まで、総勢180名を超える多数の参加者が会場に詰めかけ、パネリストとの間で盛んな意見交換をしました。 最後に、今後も、検討を重ねていく方針が確認されました。