第17回東日本多重災害復興再生政策検討委員会全体会合
 2014年2月28日(金)15:00-17:30 株式会社農林中金総合研究所会議室にて
 第17回の全体会合では、菅野孝志氏(新ふくしま農業協同組合代表理事組合長)より、農用地の放射能汚染対策と農業再生に向けた取り組みについて報告がありました。 報告をうけ、対策の具体的な内容などについて質疑応答・意見交換がなされました。最後に、検討委員会の今後の活動について議論が交わされました。
(文・写真:吉村武洋)
報告:菅野孝志氏(新ふくしま農業協同組合代表理事組合長)
「農用地の放射能汚染対策と福島農業の再生に向けて」
 菅野氏は、まず、東日本大震災及び福島第一原発事故のなかで、国民を守る主体である国家の姿勢が見えなかったことを指摘しました。そして、国・県・市・町・各種団体をJAが繋ぎ、福島原発事故災害復興連絡協議会が設立されたことや、各種団体との連携・販売促進活動の展開について、紹介がなされました。
 さらに、福島農業の再生に向けて、除染・放射性廃棄物処理に始まった対策が、現在は土壌調査・トレーサビリティー・農産物のモニタリングへと広がりをみせており、これらを一体化することでより明確な対策ができることが強調されました。汚染実態の把握は、営農指導や営農技術の普及のためにも不可欠であること、検査と生産時の低減対策にはそれぞれ強みと限界があることを指摘し、これらを踏まえた相互連動的な対策を展開することの必要性が示されました。
JA新ふくしまの農業再生に向けた取り組みについて
説明する菅野氏

全体討論
 
 菅野氏の報告をうけ、フロアとの間で質疑応答・総合討論が行われました。ここでは、農地除染に関わる費用負担、除染方法に関する問題、土壌の汚染と作物への移行の問題、情報のプラットフォーム化に向けた展望など、具体的な取り組み内容や今後の展望について議論がなされました。特に、土壌汚染の実態把握については国の責任で実施される必要性が指摘されました。
 続いて寺西委員長より、菅野氏の報告をはじめ、これまで積み上げてきた議論やワーキンググループの活動を踏また意見書等を、対外的に発信していくことが提案されました(「日本環境会議からの意見書」)。そして、今回の発信を第一段階とし、今後具体的な提言を順次発信していく方向性が示されました。

 
JEC 日本環境会議